「魔法使い」と聞くと、不思議な力で願いを叶えてくれるフェアリーゴッドマザーのような、良いイメージが先行するのではないでしょうか?
では「魔女」と聞くとどうでしょう。
多くの人は、大きな鉤鼻にとんがり帽子、いやにカラフルな薬を大鍋で煮詰めている姿を想像すると思います。
昔から魔女=悪者のイメージが付きまといがちですが、今日の映画に出てくるのは一風変わった素直な魔女です。
小さい魔女とワルプルギスの夜
「4コマあらすじ」
「作品みどころ」
ドイツの児童文学「小さい魔女」を原作とするこの映画は、
全編を通して絵本のような優しく美しいタッチで描かれており、
どこのシーンを切り取っても画になる作品、というのが一番の感想。
小さい魔女が魔法の特訓をするシーンや、大人数の魔女たちが闇夜の中で儀式めいた踊りをしているワルプルギスの場面は特に印象的。
町に住む姉弟と偶然出会った魔女は、彼らとの交流を通じて
魔法の力を人の役に立てたいと思うようになる。
これが物語の大きな転換点となっており、魔女の掟との間で悩む主人公の葛藤が本作の大きなテーマとなっている。
魔法を良いことに使いたい主人公と、魔女とは悪い魔法で人々を恐怖に陥れるものだ、と主張する先輩魔女たち。
実際の歴史においても中世で行われていた魔女裁判然り、魔女は悪いものだというイメージは強い。
しかし主人公はそれを間違いだと考え、プロトタイプの魔女たちと対立していく。
「コメント」
この映画最大の魅力は、全てのシーンが美しいという点だと感じました。
まるで動く絵画を見ているかのような感覚にさせてくれます。
そして主人公が一人の魔女として成長していく過程で、本当に良い魔女とは何なのか?という疑問に向き合っていくのですが、これはぜひ小さなお子様がいる方は一緒に考えながら見てみるのをお勧めします。
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