ディズニー+で独占配信されているドラマ「ガンニバル」
その内容を1話ごとにレビューしていきます。ネタバレになる部分もあるので、視聴前の方はご注意下さい。
「今回登場する人物」
阿川大吾:供花村に赴任してきた駐在員
阿川有希:大吾の妻
ましろ:大吾と有希の子ども
後藤恵介:後藤家の若いリーダー的存在
後藤洋介:後藤家の若い男
山口さぶ:供花村の村民のまとめ役
山口加奈子:さぶの娘
神山宗近:宮司の男性
■後藤銀が取り上げた加奈子の子ども
加奈子を村の外れに連れ出した大吾は、出産当時の様子を聞き出そうとする。加奈子によれば、赤ちゃんが生まれた時に立ち会っていた助産師の銀が
彼女から子どもを奪っていったのだという。
加奈子から赤ん坊を取り上げた途端、「この子は息をしていない」と言い、
母親の了承を得ないままどこかへ運んで行ってしまった。
しかし加奈子は見ていた。赤ん坊は確かに生きていたのだ。
父親のさぶも銀の肩を持ち、あれは死産だったのだと説得してきたが
加奈子は信じておらず、それ以来村に対しての敵愾心を抱くようになった。
■何度目かの対立
話を聞いていたところ、大吾のもとに有希から着信が。さぶたちが加奈子を連れ出した事を怒っているという。
村に戻ったところ、何を嗅ぎまわっていたんだ、と責められる大吾。
髪を掴んで恐喝してくる相手に、大吾は持ち前の暴力スキルで反撃。
これまで後藤家と暴力沙汰になった事はあったが、それ以外の村民と
直接やりあったのはこれが初めてだった。
■ましろがまた消えた
大吾が非番の日、駐在所前に現れた恵介から狩りに誘われる。
そこで恵介が大吾に、これ以上後藤家に関わるな、と警告を発する。
また一触即発の空気が流れ、恵介は大吾に銃口を向けた。
しかし銃弾の向かった先は大吾ではなく獲物の子鹿。倒れた小鹿を見て恵介は、子どもの肉が一番美味い、お前にも食わしてやる、という。
狩りを終えて家に戻った大吾。食卓には豪華なごちそうが並んでおり、
冷蔵庫を開けるとバースデーケーキが。
そこで今日がましろの誕生日だという事を思い出す。
予定をすっぽかした事を詫びようと、有希に電話をかける。電話に出た有希は開口一番に「ましろがまたいなくなった」と訴えてきた。
慌てて家を飛び出す大吾。村の人間も総出でましろの捜索に協力しようとするが、大吾は彼らを疑ってかかる。本当はお前らがましろを攫ったんじゃないのか?と威圧的な態度で詰め寄る大吾。
有希が止めるのも無視して、「この村の人間は誰も信用してねえからな」と
言い放つ。
その時加奈子から電話がかかってくる。ましろが川の近くで友達と遊んでいるのを発見したとの報せだった。
あらぬ疑いをかけられた村民たちは大吾を責め立てる。しかしもう、大吾の口から謝罪の言葉は出てこなかった。
■大吾が大事なのは家族?それとも村の真実?
ましろが見つかってひと段落した大吾と有希。
有希は大吾に、なんで危険を冒してまで後藤家の事を調べるのか、と問う。
家族の安全のためだとはぐらかす大吾に有希は激昂。
「家族が大事なら3人揃って村から出ればいいだけの話なのに、そうしないのは捜査が楽しいからでしょ」と言葉をぶつける。
有希から見た最近の大吾は、後藤家を追い詰めて村の真実を暴く事を
楽しんでいるように見えていたらしい。
そこで初めて、この村は人を喰っているという事実を有希に打ち明けた。
■後藤銀が患っていた病
ましろが拾ってきた指(第一話)の成分を分析し、狩野治のものだと突き止めた例の医師と面会。
実は過去に、前駐在員の狩野治が後藤銀を連れて病院に来た事があるのだと
新事実を知らされる。
その際に後藤銀はクールー病という、食人行為によって罹患する特殊な病気を患っていたと判明していた。クールー病患者は精神に異常を来したせいで、狂ったように笑い続ける事から別名「狂い病」とも言われている。
他に村の人間で狂い病に罹った者はいないか?と問う大吾。
医師の記録では、かなり昔に当時6歳だった男の子が症例に該当するとのこと。大吾はその男の子こそ、第一話で大吾を襲った化け物、後藤家から
「あの人」と呼ばれているあの化け物だと考える。
狂い病に罹った人間はすぐに死んでしまうため、今なおその男が生きているとは考えにくい。しかし医師はこうも考える。
「もしその男の子に発現した病気が、狂い病では無く別の病気だったなら?」
■あの人に捧げるための子どもたち
年に一度の奉納祭では、幼い子どもの肉を一人分食べるしきたりがある。
そうして食べられるために産まれた子どもたちがどこに行ったのか今まで不明だったが、それがついに判明する。
後藤家の若い男で恵介の子分的な存在である洋介は、恵介に連れられて
秘密の地下牢に下りてゆく。
そこでは何人もの子どもたちが牢に入れられ、ぼろきれだけを身に付けて
家畜同然の扱いを受けていた。
奉納祭までの間、つまり肉として喰われるまでの間の世話を恵介から引き継ぐように言われた洋介。
「こいつらが人間に見えるか?」という恵介の問いに、心根の優しい洋介はすぐに答える事が出来なかった。
■村からの脱出
いよいよ迫りくる危険を感じた大吾は、有希とましろを村から逃がそうとする。深夜に車を出して人気の無い道を走っていると、一台の車がぴったり後ろを付いてくる。
大吾は狭い田舎道ながらも激しいドリフト走行を駆使して、なんとか追手を巻くことに成功。巻かれた方の追っては運転の制御を失って側道に落下。
大けがを負う羽目になる。
そうして村から脱した大吾は、有希とましろの2人を残して村に戻ろうとする。当然有希は3人一緒にいようと言うが、村には悲しい想いをしている子どもがいる。その子を母親に甘えさせてやりたい、という大吾の決意を聞いて、夫を行かせることにする。
■すみれが妊娠
日付は変わり、後藤家の当主に恵介が就任するための式典が開かれていた。
正装に着替えた恵介が皆のもとへ行こうとした直前、すみれから電話がかかってくる。
すみれが妊娠したというのだ。しかも、赤ん坊は大吾とすみれの子だという。以前から2人の関係は仄めかされていたが、この場面でついにはっきりと明かされた。
■裏切者は誰?
妻と娘を残して村に戻った大吾。式典の様子を陰から覗いていたところ、
後藤家の中でも腕っぷしの強い男に見つかって殴り飛ばされる。
大吾の身体能力をもってしても全く歯が立たず、ぼこぼこにされてしまう。
顔面から血を流しながらも、大吾は「村の中に裏切者がいる。そいつが
この村の食人行為を密告した」と男に告げる。
怒り狂った男は雄たけびを上げながら、大吾の頭に拳を振り下ろした。
「コメント」
前回の5話では、毎年の奉納祭で子どもが生贄として捧げられていると判明し、今回はその子どもたちが幽閉されている地下牢が登場しました。
不潔な牢獄にぼろきれ一枚で閉じ込められている子どもたち、食糧もなんだかよく分からないものを皿から犬のように喰らっていました。
恵介の「これが人間に見えるか?」というセリフからも分かる通り、
後藤家はその子どもたちを家畜かそれ以下としてしか見ていません。
しかし洋介は心を鬼に出来ずに、子どもに対して情を抱いてしまいます。
裏切者は許さない、というスタンスの後藤家において、一族の掟に背く
洋介がどんな目に遭わされるのか、想像もできませんね。
今回も大吾の暴力警官っぷりは如何なく発揮されていました。
村民が見ている前で、自分に突っかかってきた相手に馬乗りで首を絞めるという中々の鬼畜ぶり。
ついに村民に対して、「ましろに手を出したら殺す」という発言まで飛び出しました。柳楽優弥さんが「殺すぞ」と言った時のトーンが結構怖いです。
そんな大吾に対して、村民たちの態度も日に日に攻撃性を増してきます。
もう誰一人として優しさを見せる人はいません。
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