ピエロというキャラクターは、本来人々を笑わせるのが役目なはずなんです。でもどっちかというと、怖いイメージの方が強いですよね? 「ピエロ恐怖症」なんて病気もあるくらいで、あのジョニー・デップも患っているのだとか。マクドナルドからドナルドが消えたのも、ピエロに対するマイナスイメージの強まりが一因なんですって。そこで今回は、とどめを刺すように怖いピエロ映画を紹介します!
①『道化死してるぜ!』
ピエロ映画界で最も秀逸な邦題が付けられたこの作品。悪ガキのいたずらで命を落としたピエロが、黒魔術で蘇り復讐にやってくる! というストーリーです。
殺し方がアーティスティック!
ピエロの商売道具を駆使した殺害方法が見ていて楽しいんです。中でも驚いたのは、空気入れを後頭部に突っ込んで、相手の頭を風船のように膨らませて破裂させるという、一歩間違えばギャグマンガみたいな方法。でもこのシーン、本作の中で一番グロいので注意です!
そもそも悪いのは子ども達
ホラー映画では、大抵罪もない人達が理不尽に殺されますよね? でも本作では被害者に同情できないんです。なぜかって、そもそも子どもたちがピエロをふざけて殺したのが発端なんですから! それでいて、時間が経ってピエロのことなど忘れ、自分たちは楽しいキャンパスライフを送っているとくれば、ピエロがブチギレないはずもありません。黒魔術でもなんでも使って、復讐したくなりますよ、そりゃ。
②『クラウン』
一度着たら一生脱げない呪いの装備って、あるじゃないですか? あれのピエロ版です。悪魔の魂が宿ったサーカス衣装に精神を蝕まれ、心優しいお父さんが狂気の殺人ピエロになるまでの物語。
脱げない服、取れない鼻
息子の誕生日パーティに手配していたピエロが急遽来られなくなったため、偶然見つけたピエロの衣装を着て登場したお父さん。息子も大喜びでその日は丸く収まったのですが、事件は翌朝起きます。ピエロ衣装のまま疲れて眠ったお父さん。顔を洗ってもメイクは落ちず、赤くて丸い鼻はいくら引っ張っても外れないんです! おまけに服を脱ごうにも、体の一部になったかのようにビクとも動きません。ナイフで服を切り裂こうとしても全く歯が立たず、お父さんはピエロ姿のまま過ごす事になります。
悪魔に負けて殺人鬼へ
実はその衣装には悪魔の魂が宿っていたんです! 本作の設定は、ピエロとは元来恐ろしい人喰いの悪魔だったものが、その奇抜な見た目だけが残されて道化師になったというもの。お父さんが着た衣装には、悪魔時代のピエロの魂や怨念が込められていました。本人の意思に反して、どんどん人喰いとしての本能が刺激されてくるんですが、このシーンが怖いんです! ぐうぐうと鳴るお腹の音、目の前には小さな子どもが。空腹感を訴え、さらに大きく鳴り出す胃袋。罪のない子どもを食べてしまうのか?
③『キラークラウン』
ピエロが宇宙からやってくる! チープさ溢れるSFパニック映画です。地味にカルト的な人気が高く、最近になってゲーム化もされました。
何しに地球へやってきた!?殺人ピエロ集団
突如森の中へ出現した赤いサーカステント。そこからぞろぞろと現れたピエロ(正確にはピエロに似た風貌の宇宙人)は、見境なく人間を殺戮し始めます。道化師ならではのトリックを使った殺害方法は見ごたえがあり、そこが単純なスプラッター映画とは異なる点です。
これからもピエロはホラーで大活躍!
ピエロ×ホラーのジャンルは、既に使い古されているにも関わらず、『テリファー』のように新しい切り口の作品が作られています。これからもホラー界の不動のアイコンとして、ピエロたちには活躍してもらいたいですね!
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