番組やCMに引っ張りだこで、テレビを付ければ顔を見ない日はない、女優・吉岡里帆さん。「あざとかわいい」イメージが強い吉岡さんですが、実は演技の幅がかなり広く、シリアスからコメディまでなんでもこなす実力派なんです! 舞台では激しいアクションも披露するなど、ただのかわいいだけの女優じゃありません。今回は吉岡さんがこれまで演じたキャラクターの中から、何人かをピックアップしてご紹介します!
①思わず笑いが漏れるほど、圧倒的な小悪魔。
来杉有朱:『カルテット』
私が吉岡さんを知ったのは「カルテット」というドラマでした。この作品の彼女はとにかく小賢しい! いわゆる小悪魔系ってやつなんですが、それが度を超えているんです。いい意味で、見ていて腹が立ってくるキャラクターです。「早く痛い目に遭え!」と視聴者の多くが感じたはず。
わが身のためなら何でもする!
とにかく自分本位な性格の有朱。自分が得をするためなら手段は選びません。地下アイドルとして活動する傍ら、レストランでもアルバイト中の有朱は、ちょっとしたトラブルから金銭危機に陥ります。そこで彼女が取った行動はというと、なんとレストランのオーナー(サンドウィッチマン、富沢)を誘惑すること! おしゃれな店だし、規模もそこそこ大きいので、まあオーナーは羽振りが良さそう。履いていたヒールの踵をわざとへし折り、修理してもらう振りをして、甘く囁きながらしな垂れかかる有朱。打算的というかなんというか、ここまで完璧な小悪魔っぷりはそうそう現実にいないでしょう。
どうするトミー!?
同性にも発揮されるテクニック
有朱の魔の手は男性にだけ伸びるわけではありません。自分の利益のためなら、同性を利用することもしばしば。恋に悩む世吹すずめ(満島ひかり)に対して、自己流の恋愛テクニックを伝授するシーンがあるんですが、これがまたいちいちあざとい! 彼女いわく、「キスは女からはしない。ペットボトル1本分の距離をあけて、男性からくるのを待つ」のだそうです。ほんといい加減にしてほしい。
放送当時ツイッターが大盛りあがりのシーンでした。
一度は言ってみたい名セリフ
色々あって有朱は店を追い出されてしまうんですが、視聴者がスカッとする展開には残念ながらなりませんでした! 転んでもすぐに起き上がるのが小悪魔系女子。転落したかに思われた彼女の人生でしたが、最終話では金持ちイケメン彼氏の腕を取りながらドヤ顔で皆の前に現れます。そして一言。
「人生チョロかった!あはははは!」高笑いしながら去っていく有朱でした。
なんだその笑顔。ここまでくるともはやサイコパス。世渡り上手な小悪魔女子の有朱なのでした。
②盲目の元婦人警官。研ぎ澄まされた神経で事件を追う!
浜中なつめ:『見えない目撃者』
こちらの作品は小悪魔から一転。事故により視力を失った元婦人警官が、研ぎ澄まされた残りの感覚を使って殺人事件を追う、クライムサスペンスです。韓国映画「ブラインド」のリメイク作品となっています。CMやテレビでしか吉岡さんを見たことがない人には、本作のシリアスな演技はちょっと新鮮かも?
家族と視力を失った交通事故
映画の冒頭で事故は起きます。警察学校を卒業し、晴れて交番勤務を控えていたなつめ(吉岡里帆)は、夜遊びしていた弟を車に乗せて自宅までの道を走っていました。弟が落としたアクセサリーを拾おうとして運転中によそ見をしたのが原因で、大型トラックと接触。そのまま車は横転してしまいます。なんとか車内から這い出たなつめでしたが、中にはまだ弟が! 助けようとした瞬間、なつめは体に異変を感じました。なんと事故のショックで、両目の視力が失われてしまったのです! それでもなんとか救出に向かおうとしますが、オイル漏れを起こした車は炎上。無惨にも弟が焼け死ぬのを見ているしかありませんでした。
代わりに手に入れた能力
人間という生き物には五感が備わっています。しかしこれが1つでも欠けると、残りの感覚器官がそれを補おうとして鋭くなるんですね。なつめの場合、目が見えない代わりに嗅覚と聴覚が特に発達しました。ある日なつめは誘拐現場に遭遇しますが、その時の現場の状況を、「助けて!」と叫ぶ被害者の声と、周囲に漂う臭いなどから割り出し、警察の捜査に力を貸す事に。「盲目の人間の証言なんて」と小馬鹿にしていた警察も、だんだんとなつめの能力に信頼を寄せていくのでした。
ドキドキのチェイスシーン!
本作で一番印象に残ったのは、犯人から逃げるなつめのシーン。目が見えないというハンディキャップは盲導犬が埋めてくれますが、さすがに追手を巻くだけの能力は犬にはありません。そこで協力者の国崎春馬(高杉真宙)とスマホでビデオ通話を繋ぎ、リアルタイムで逃走経路を指示してもらうんです。「3時の方向に非常階段、8時の方向から犯人が来てる」というように、方角を時計の文字盤に見立ててなつめを誘導する春馬。2人のコンビネーションが見どころです!
いつ追い付かれるんじゃないかとヒヤヒヤさせられます! 緊迫感溢れる吉岡さんの演技にご注目!
③中国からやって来た、狐の妖怪
タオフーリン:『狐清明九尾狩』
吉岡さんといえば「どんぎつね」 あざといとよく言われる原因の8割はあれだと思います。でも実は、彼女が演じたきつねはそれだけじゃありませんでした! 劇団新感線『狐清明九尾狩』では、中国からやってきた狐の妖怪姉弟、その姉のほう「タオフーリン」役で出演されていました。
迫力のアクション!
テレビに出ている女優さんは、舞台でも活躍されている方が多いです。吉岡さんもその一人ですが、中々アクションまでこなせる人は珍しい! 殺陣や格闘など、とても見ごたえのある戦闘シーンが目の前で繰り広げられて、観劇していた当時すごく驚きました! 前から3列目だったので、しっかり見えて大満足。主演の向井理さんと中村倫也さんもカッコよくて、まさか向井さんがあそこまで悪役の似合う人だとは思いませんでした!
中村倫也さんの安倍晴明。陰陽術を使う時に舞台から光の柱が差す演出が最高でした!
キツネ役はもはや専売特許
この舞台が公開された年、どん兵衛のCMにもどんぎつね役で出演していた吉岡さん。当時インスタの投稿で、「一年の半分キツネをやっていた」と語っていました。もうこれから別の女優さんがキツネ役で出るときは、とりあえず1回吉岡さんを通した方がいいんじゃないでしょうか?
ファイターズのきつねダンスも流行りましたし、なんか最近はキツネブームが来ているんですかね。
吉岡さんの新たな挑戦にも注目!
いかがでしたか? あまり吉岡さんを知らなかった人は、ちょっとイメージが変わったでしょうか? ちなみに今年の7月、主演映画「アイスクリームフィーバー」が公開されます。また今までとは違ったキャラクターになりそうなので、興味を持った方はぜひ劇場へ!
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