【映画】大都会に咲く一輪の華。それを狙うはチャラい放蕩息子。 『ベル・オブ・ニューヨーク』

◆外国映画紹介

いつも周りに女性が絶えない遊び人やチャラ男は、時代や国を問わずどこにでもいるものです。それは50年代のNYにおいても同じ。
今日の映画は、仕事もせずに親の金で女遊びばかりの男が、
真面目で可憐な女性に恋をするミュージカル映画です。

ベル・オブ・ニューヨーク

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「4コマあらすじ」

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「作品みどころ」

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チャーリーは公園で出会ったアンジェラに、「君は恋を知らないんだね」と小馬鹿にする。ムッとした彼女は「知ってるわ。恋をするというのは、体が空に浮くような感覚よ」と言い返す。
その言葉が頭の中で何度も反響するチャーリー。気が付くとアンジェラに惚れていた彼の体は、NYの夜空に浮かび上がっていた。
浮き立つ足で宙を舞い、タップを踏むチャーリーのダンスシーンは
本作の印象的な場面の一つである。
この「恋をすると宙に浮かぶ」という独特の設定は、映画の中で重要なポイントとなっている。

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社会福祉活動というお堅い仕事に精を出してるアンジェラ。そんな彼女の気を惹こうと、遊んでばかりだったチャーリーは真面目に仕事を始めるようになる。
最初は新聞配達から。だけど窓から覗くアンジェラに気を取られ、自転車ごと大破させて即日クビに。
その次は街のゴミ拾いに挑戦。しかし、また通りかかったアンジェラに声をかけた瞬間に手元が狂い、清掃用具を屋台にぶつけて大混乱。謝罪も無しに
全力でその場から逃げ出していた。
さらに今度は、馬車鉄道の運転手に就職。「お嬢さん、乗っていきませんか?」と近づいてくるチャーリー。完全に馬車を私物化しており、無理やりアンジェラを乗せて夜のNYをゆっくり走る。
他の客が鉄道に乗るために、止まって!と手を振るが、それを「皆が僕に手を振ってくれているんだ」と勘違いするおとぼけぶりも披露。

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酒の飲み過ぎが原因で結婚式を放り出してしまったチャーリー。
「大事な式を台無しにする男なんて、君と結婚する資格は無い」と反省する彼に、アンジェラは「私はあなたと結ばれたいの」とチャーリーの失態を許す。
しかしその時、チャーリーの体は以前のように宙に浮かばなくなっていた。
それはアンジェラを心から愛する気持ちに迷いが生じている事を意味する。
裏切られた、と怒ったアンジェラは、結婚を無かった事にして彼のもとを去る。
それでもチャーリーを忘れられないアンジェラは、もう一度彼の気を惹こうとしてとある作戦に出る。作戦とは、艶っぽい悪女にイメチェンする事。
社会福祉活動家として品行方正に生きてきたアンジェラが、一夜にして
悪女になったとくれば、さすがにチャーリーもびっくりするだろう、という算段で、仲間と一緒にチャーリーが務めるキャバレーへ。
アンジェラの作戦は成功するのか?


「コメント」
金持ちの家に生まれた遊び人の男と、素朴で実直な女性が恋に落ちるという
クラシックなミュージカル映画です。
「恋をすると空に浮かぶ」という設定が独特で、はじめは映画によくある主人公の想像のシーンかと思って見ていたのですが、そうではなく本当に空に浮かんでいるのです。こんなにも視覚的に分かりやすい恋愛表現は他にないと思います。

チャーリーがアンジェラの気を惹こうとして頑張るシーンは微笑ましく、
特に夜のNYを走る馬車鉄道の中で、2人きりで踊るシーンはとても美しいです。

アンジェラが彼を振り向かせようとして悪女に変身するのも、清楚なお嬢さんが頑張って背伸びしているのが伝わってきます。
ツン、とした表情を崩さずに、生まれて初めのシャンパンを注文しますが、
チャーリーはシャンパングラスにソーダ水を入れて騙す、という場面。
それに気づかず、「びっくりよ。シャンパンって飲みやすいのね」と感動しているアンジェラが笑いを誘います。

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