嘘も方便とはよく言ったもので、相手を騙してでも我が身を守りたいなんて事はよくあります。生きていれば嘘の100や200、皆吐くに違いありません。
しかし世の中にはしょうもない嘘を言う人というのが必ずいるもので、
別に誰を傷つけるわけでも無いのですが、ただ自分を大きく見せようとして
妙な事を言う。
絶対に皆さんの周りにもいますよね、そういう人。
今日の映画の主役はまさにそんな人。
英雄は嘘がお好き
「4コマあらすじ」
「作品みどころ」
嘘の手紙で栄誉の死を遂げたことにされたヌヴィル大尉。街では彼は英雄とたたえられ、立派な墓や銅像まで建てられていた。
実際は戦地から逃亡して街に帰ってきた身なのだが、自分が英雄になっていると知った彼は、「実は生きてました。でも私の功績は全て本当です!」という体で大胆な嘘を通し続ける。
客人を招き、自身の英雄譚(全てエリザベットの創作)を語るヌヴィル大尉。
よほど心臓に毛が生えていなければ、こんな堂々と嘘は吐けない。ある意味ですごい人物である。
ヌヴィル大尉を英雄に仕立て上げたのはエリザベットの責任ではあるが、
それをいいことに彼は自分の地位をさらに向上させようと目論む。
だが妹との約束を反故にしたうえに甘い蜜を吸おうとする大尉を彼女も許そうとせず、2人は何度も衝突する。
街の人々に持ち上げられてどんどん偉そうになっていくヌヴィル大尉。
しまいにはエリザベットが自分に好意を寄せているのだと勘違いして
色目を使う場面も。
この2人のやり取りが面白く、お互いに後ろ暗いところがあるせいで
時には無茶苦茶な対立になったりする。
嘘を吐きすぎると取り返しがつかなくなる。絶好調だった大尉にも段々とボロが出始める。
そのタイミングで敵の軍勢が街に攻め入ってくる。本当に彼が英雄ならば
勇ましく戦えるはずだが、その時にヌヴィル大尉が取った行動は・・・?
「コメント」
フランスらしい皮肉のきいたコメディ映画です。
自分の知らないところで勝手に英雄扱いされて、でも実際は
何の功績も残していない。そんな状況で嘘を通して英雄のふりをする、という選択をした彼は肝が据わっているなと思います。
もし皆さんが同じ状況に置かれたら、嘘を吐きますか?それとも正直に告白するでしょうか?
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