死者の日に奇跡は動き出す。デルトロ監督のアニメ作品『ブック・オブ・ライフ』 リメンバーミーじゃありません!(あらすじ&見どころ)

◆外国映画紹介

11月の1日と2日、メキシコの墓地に温かな光が灯されます。
この日だけはこの世を去った親族たちと再会できる、そう「死者の日」です。
日本でいうところのお盆に近いこの祝祭は、生と死が交わう特別な日。
街はお祭り騒ぎで、ソンブレロを被ってギターを弾きながらパレードをしたり、甘いお菓子やお酒が振舞われて皆ハイテンションです。

今日の映画は、そんな死者の日に起きた奇跡の物語です。

ブックオブライフ

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「4コマあらすじ」

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「作品みどころ」

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小さいころから仲良しだった3人組の、マリアを巡る三角関係はその当時から既にバチバチ。大人になって再会した後はさらに関係は白熱していく。
ホアキンは街を救った英雄となり。圧倒的な社会的地位をもってマリアに結婚してくれと詰め寄るが、「女は男のために尽くすものだ」という横柄な態度を取るホアキンにマリアは激怒。
一方マイロは穏やかな性格のまま育ち、闘牛士でありながら牛を殺せない優しさを持つ。
そもそも闘牛士ではなく音楽家になりたかったマイロは、昔にマリアからもらったギターを後生大切に持っており、彼の歌声にマリアが心をほだされるシーンも。
だが思わぬアクシデントで3人の恋は思わぬ方向へ…

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本作の魅力の一つは、死者の国という世界を最高に美しく、そして賑やかに描いた事だろう。生者の世界に比べて華々しく、マイロが再会した親族は皆して幸せそうな様子だった。
しかし彼らも本当の意味での「死者」ではなかった。
生きている人間全員から、自分の存在を忘れ去られた時に彼らは本当の死を迎えるのだ。
その忘れ去られた者たちの墓場は、賑やかな死者の国と正反対に
陰鬱でまるで地獄の様相を呈している。その対比も印象的だった。

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物語は全て神の掌で転がされている。
1人の女に2人の男が恋をした。さあどちらが女と結婚するか?という
軽いノリで賭け事をしてしまう神様たち。
しかも負けそうになると、こそこそと不正行為を働いてなんとか自分が勝とうとする浅ましさ。そのために殺されたマイロは堪ったものではない。
だがなんやかんやで仲のよさそうな神様たちは、どこか微笑ましくもある。

「コメント」
本作のアニメーションは個性的で、木彫りの人形のような質感をしており、
なんだか懐かしい人形劇を見ている気分で楽しめます。
監督のギレルモ・デルトロは、「バンズラビリンス」などのダークファンタジーを得意としており、今作もその雰囲気はしっかり感じられました。
死者の国がこんなにも賑やかなら、死ぬのも悪くないと思わせてくれる素敵な映画です。

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