【映画】綺麗な蝶はもう飛べない。異常な愛が生んだ一人の魔女。『バタフライルーム』

◆外国映画紹介

花の周りをひらひらと飛んでいる蝶を見て、かわいいと言う人もいれば
虫が苦手な人は気持ち悪いと嫌悪します。確かに胴体のぶにゅぶにゅ感に幼虫の頃の名残を感じる気がするので、分からなくも無いですね。
しかし世の中には無類の蝶マニアもたくさんおり、彼らの多くは蝶の標本をコレクションする事に熱を上げています。
蝶の標本と聞くと、国語の教科書に載っていた『少年の日の思い出』を思い出す方もいるのではないでしょうか?

さて今日の映画のタイトルにも入っている「バタフライ」。
でも標本にされるのは果たして蝶だけでしょうか?

バタフライルーム

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「4コマあらすじ」

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「作品みどころ」

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アパートで1人ひっそりと暮らすアン。彼女の趣味は蝶の標本を作る事。
標本を保管するための部屋「バタフライルーム」には、額に収められた美しい標本が壁一面に並んでいる。
男子禁制のバタフライルームに作中で足を踏み入れたのは、アリスとジュリー、2人の少女のみ。
この標本趣味が物語のクライマックス、残酷でありながら儚い美しさを孕んだ衝撃のシーンへと繋がっていく。

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アンが一目見て好意を寄せるようになった少女アリス。
彼女は自分とは親と子ほど年の離れたアンが、若くて綺麗なアリスの魅力に惹かれている事を利用して、「私と会いたければそのたびに金を払って」と要求し始める。
アリスが自分のもとを離れる事を恐れたアンは、言われるがままに金を渡すように。しかしある日、アリスが別の女とも同じように金で結ばれた関係を持っていると知り、彼女を問い詰める。
「ならもう会ってあげない!」と逆切れするアリスに、最後にもう一度だけ、と懇願するアン。
そしてその最後の逢瀬は、標本が飾られた「バタフライルーム」で行われたのだった。

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アリスに弄ばれ、心に深い傷を負ったアン。
同じアパートに住むジュリーという少女と出会い、幼く可愛らしい彼女に
アリスの影を重ねていく。
ジュリーの母親は子どもを置いて不倫相手と旅行に出かけるような人間で、
「あなたのママはひどい人」だとジュリーに吹き込み始める。
ジュリーは徐々にアンに心を開いていくが、ある日アンの娘が自宅を訪ねてきて母娘は口論に。娘はアンを異常者だと罵り、それを聞いていたジュリーは不安感を抱き始める。
そして、「絶対に入ってはいけない」と念を押されていたバタフライルームにこっそり侵入したジュリーは、「部屋の中に女の子」がいる、と言う。
それは幻覚だとジュリーを窘めるアン。しかし真実が明るみに出た瞬間、
アンはジュリーを含めた周囲の人間を全員殺害しようと、恐ろしい魔女と化す。


「コメント」


見ごたえのあるサイコホラー映画です。
正常な人が徐々に狂っていく、というよりは、わりと最初からアンの異常性が表に出ているのですが、それでもラストにかけての盛り上がりは凄まじかったです。
凶器を手に壁を破壊しながら少女を追い詰めるシーンは、
あの名作ホラー「シャイニング」のジャックニコルソンを彷彿させます。
アンが壊れた壁からニュッと顔だけを覗かせるシーンは、アングルは違いますがシャイニングのオマージュかもしれませんね。

記事の中で触れていない被害者も何人か登場します。
注目すべきはアンの殺し方
片足が無い松葉杖の女性に対し、もう片方の足をへし折って
エレベーターから突き落とす。
全身をビニール袋に詰めて、水を張った湯舟に沈めて窒息させる。
シンプルにガスバーナーで顔を焼く、など。
でもクライマックスで明らかになるとある人物の死にざまは、
恐ろしいというよりは美しさを感じました。

ホラー映画としてしっかりと怖いですが、その中に美しさや儚さを感じられる作品でした。

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